個人年金保険 虎の巻

「個人年金はインフレに弱い」説は本当?

インフレに弱いというよりは、特徴の問題……

<個人年金保険はインフレに弱い>、なんて、よく言われます。この点が気になって、個人年金保険に踏み切れない、といった方もいらっしゃるみたいです。

でも、実際のところ、<個人年金保険はインフレに弱い>というよりも、<インフレの場合、個人年金保険の特徴が生きにくい>と言った方が、より正確な気がします。

どんな金融商品にも特徴があるのですが、経済の動きによって、その特徴がプラスに働く場合とマイナスに働く場合があるのです。個人年金保険はその特徴から、デフレの場合にはプラスに、インフレの場合にはマイナスに働きやすい商品だ、ということです。

なぜインフレだと個人年金保険の特徴が生きないのか?

では、<なぜ、インフレだと個人年金保険の特徴が生きないのか?>ということですが、そもそも典型的な個人年金保険の特徴というのは、<きちんと保険料を払い込めば、規定の年齢に達した時に、規定の金額を年金として受け取ることができる>というものです。

必ず決まった額の年金がもらえるのですから、将来の予定を立てやすく、老後の心強い味方ともなるわけです。

次に、<インフレになると、どうなるか?>ということですが、インフレになるとと、お金の価値が下がっていく、ということです。

簡単に言うと、物価が上がってしまって、それまでは100円で買えていたものが、150円とか、200円とか出さないと買えなくなるということです。このような状態のことを、インフレと呼びます。

インフレになりますと、いろんなものの値段が上がっていきますから、当然、生活費もそれまで以上にかかるようになります(または、それまでと同じような生活はできなくなります)。勤めている場合ですと、物価と一緒に給料も上がってくれれば、まだ何とかなるのですが、問題は退職等して、給料が入らない場合です。

そういう場合のために個人年金保険に入っているわけですが、もらえる金額は決まっていて、インフレになったからといって増額してもらえるわけではありません。

つまり、物価が上がったために老後の生活費が予定より多くかかるようになったのに、個人年金保険でもらえる年金の額は契約当時のまま、ということです。

これではせっかく個人年金保険に入っていても、あまりお得とは言えなくなってしまいます。
このような理由から、<個人年金保険はインフレに弱い>とされているのです。

ただ、念のために言っておきますと、デフレの場合には状況は全く逆転して、個人年金保険はお得な商品になります。あくまで経済情勢によって、プラスにもなれば、マイナスにもなる、ということです。

インフレに強い個人年金保険とは?

では、<個人年金保険に入った場合、インフレになったら泣くしかないのか?>、ということですが、実は、インフレに強い個人年金保険も出てきています。

その代表的なものが、<変額年金保険>と言われるものです。<変額型>などと呼ばれることもあります。この<変額年金保険>というのは、こちらが払い込む保険料を元手にして、積極的に運用を行なうというものです。そして、その運用の結果に応じて、将来、もらえる年金の額が変動します。

運用がうまく行けば、年金の額は増えますし、うまく行かなければ減ることになります。そういう意味ではリスクのある個人年金保険ということができます。

ただ、インフレになる原因のひとつとして、好景気が挙げられます。つまり、景気がよくなったためにインフレになった、というケースが考えられるのです。

景気がよければ、運用益も上がりやすくなりますから、インフレになった場合には、変額年金保険の年金額はかなり有望なものになる可能性があります。(ただし、好景気以外の原因によってインフレになる場合もあります。その場合にはこの話は当てはまりませんので、ご注意ください)。

インフレに強い金融商品とは?

少し余談になりますが、インフレに強いとされている金融商品についても、ご紹介しておきましょう。

・定期預金

地味に定期預金に入るというのも、ひとつの手です。
あまり長期のものではなく、短期のものに継続して入るとよいでしょう。

・株式/貴金属/不動産などへの投資

インフレへの効果は期待できますが、株式の暴落などのリスクもありますので、盤石とは言えません。

・変動金利型の国債

個人向け国債(変動10年)は変動金利ですので、インフレにもある程度の対応が期待できます。
また、物価連動国債というものもあり、こちらは消費者物価指数に連動してくれますので、インフレへの効果がより期待できます(ただし、個人での購入は無理で、投信という形で購入することになります)。


個人年金保険で積立の心得

  1. 1.返戻率の高いものを選ぶ
  2. 2.受け取り方を見極める
  3. 3.変額か固定か?
  4. 4.支払い方法によって、払い込み金額が変わる
  5. 5.会社の健全性をチェックする